映画『福田村事件』の闇がそのまま今に
★映画『福田村事件』ヒカリ座 23日まで栃木県映画センターLINEで割引券あり
森達也監督、井浦新・田中麗奈・永山瑛太出演
関東大震災直後の大正12(1923)年9月6日、利根川沿いの千葉県東葛飾郡神田村大字三ツ堀(現・野田市三ツ堀)で、香川県からやって来ていた売薬行商人の一行15人が自警団に包囲され、うち子供を含む9人が虐殺された史実に基づいている映画。
各地で朝鮮人が日本人を殺すために井戸に毒を入れたなどのデマにより虐殺が行われた背景があり起きた事件。
この福田村事件は、●日本人が朝鮮人と疑われて殺されてしまったこと、●この行商人一行が、当時、厳しい差別を受けていた被差別部落の人々であったこと
観てる途中で哀しくて涙が流れる。観た後に暗澹たる気持ちで立ち上がれない。100年前の事件なのに、今の日本でも起きてることではないか。
杉田水脈衆議院議員は「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」などと侮辱した投稿を巡り、今月までに札幌と大阪の法務局から人権侵犯だと認定された。しかし、過ちを認めず、自民党も咎めたりしない。未だに国会議員である。最近議席を伸ばしている参政党は、外国人労働者の増加を抑制し、外国人参政権を認めない。
今年3月6日、スリランカ出身のラトナヤケ・リヤナゲ・ウィシュマ・サンダマリさんが、名古屋出入国在留管理局(以下、名古屋入管)の収容施設で亡くなった。英語講師を夢見て来日後、学校に通えなくなり、昨年8月に施設に収容された。亡くなる直前には歩けないほど衰弱し、嘔吐してしまうため面会中もバケツを持っていたと支援団体などが指摘している。
それでも、点滴などの措置は最後まで受けられなかった。誰がウィシュマさんを死なせたのか?収容職員か、収容施設を改善しない政府か、そんな政府を選び続ける私たちか。。。
朝鮮人虐殺に荷担したメディア。そのメディアは今は真実を報道してるのか。杉田水脈衆議院議員を咎め、ウィシュマさんの事件の真相に迫っているのか。
100年前と変わらない差別があり、それを許す私たちがいる。そのことを問うてくる映画だった。
『いつか差別されない日がくる』
『何故生まれて来たのか』
『あったことを何故書いてはならないのか』
この言葉が重く響く。
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